先日、友人からこんな話を聞きました。
「犬と一緒にドライブしてたんだけど、急ブレーキで前に飛び出しそうになって…心臓が止まるかと思った」
幸い友人とワンちゃんに怪我はありませんでしたが、その話を聞いて私は「愛犬と安全なドライブ」について考えるようになりました。
調べてみると、犬のシートベルのようなドライブボックスの安全性には大きな差があることがわかってきたのです。
様々な犬用ドライブボックスが販売されていますが、残念なことに、中には、安全性に疑問が残る製品も存在します。しかし、クラッシュテストをクリアした【命を守る犬用ドライブボックス】製品も存在します。
そこで、本記事では、犬用ドライブボックスは本当に安全なのか?という疑問に対して、データ・専門家の声・実際の事故事例を交えながら、わかりやすく解説していきます。
あわせて、安全性の高いおすすめ商品も厳選してご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
犬用ドライブボックスは本当に安全なのか
「ドライブボックスって本当に安全なの?」
そう疑問に思って調べている方に、まず伝えたいのは――
Yes!条件を満たしたドライブボックスには、確かな安全性が実証されています。
では、「犬用ドライブボックスの安全性」について調査した結果をお伝えします。
根拠1:米国CPSによるクラッシュテストで安全性が証明
米国の非営利の研究および消費者擁護団体:CPS(Center for Pet Safety)が、2015年「犬用クレート(キャリーやゲージ)の衝突テスト(Crate Crashworthiness Study)」を実施。
実際に衝突を再現し、様々なペット用車載製品の衝突安全性を調査し、次の事項が証明されました。
- 多くの市販製品が衝突時に構造が破損、犬型ダミーが飛び出す結果に。
- Gunner Kennels G1クレートは「構造が崩れず、ダミー犬を安全に保持」できたと評価され、最高評価を獲得。
この実験は時速30マイル(約48km/h)の衝突でテストしており、日本の市街地速度でも十分現実的な条件といえます。
以上のことから車両でのペットの安全な移動には、適切に設計され試験されたクレートの選択がいかに重要であるかということを証明しています。
根拠2:ハーネスとボックスの比較|ボックス構造の安全性が証明
CPSと自動車メーカー・スバルの共同実験(2013年)では、7種類の犬用ハーネスのクラッシュテストが行われました。
- 結果:6製品が失敗(ハーネスが外れる・犬が吹き飛ぶなど)
- 唯一合格したのが「Sleepypod Clickit Utility」シリーズ(※現在のSleepypod Mobile Pet Bedの前身)
このことからも、犬をハーネスなどで車に固定するだけでは不十分で、犬全体を包み込んで守る「構造」を持つ製品、すなわちドライブボックスやクレートの方が、圧倒的に安全性が高いとわかりました。
出典:Center for Pet Safety 2013 Harness Crashworthiness Study Summary Report
結果:安全性が認証されたドライブボックスは安全である
これらの米国の第三者機関 CPS(Center for Pet Safety) による衝突実験では、一般的なペットキャリーやリード固定製品の多くが、犬を守れずに吹き飛ばされる結果となりました。
製品タイプ | 衝撃テスト結果 | 守れる確率 |
---|---|---|
未固定のボックス | 本体が飛ぶ・犬が飛び出す | 極めて低い |
ハーネス単体 | 多くが衝突時に破断 | 低い(合格は1社のみ) |
テスト合格済みボックス | 本体が耐久性を保持し、犬も保護 | 非常に高い |
そして、以下の2製品は科学的な衝撃テストで安全性が証明されました。
- Gunner G1クレート:構造崩壊ゼロ。唯一全サイズCPS認証(5つ星)取得
- Sleepypod Mobile Pet Bed:小型犬用で高評価。最新CPS試験にも合格済
「Gunner G1クレート」は、アメリカで唯一、全サイズCPS認証済みの超高耐久クレートですが、残念ながら現在日本国内での正規販売はされていません。
もう一方の「Sleepypod」も、フルラインナップが揃うのは海外公式ストアだけです。商品を購入するには直輸入するしかなく、関税もかかってしまいます。
でも、ご安心ください。「Sleepypod」の小型犬用のドライブボックスは楽天やAmazonで購入できます!
実験で安全性が証明された犬用ドライブボックス【Sleepypod(スリーピーポッド)】
CPS試験に合格した商品を販売している会社は「Sleepypod(スリーピーポッド)」
アメリカ・カリフォルニア州パサデナに本社を構え、ペットの安全性と快適性を追求する専門メーカーです。
残念ながら「Sleepypod」全製品を日本で購入することは難しいのですが、日本でも購入できる車両固定可能なアイテムを3点ご紹介します。
スリーピーポッド ミニ
チワワやマルチーズ、ヨーキーなどの超小型犬や子猫に最適な大きさのオシャレなキャリー

サイズ : W34.0×D34.0×H30.0(cm)
推奨体重:3キロ以下
スリーピーポッド エアー
スリーピーポッドミニより少し大きめのドライブボックス
ミニチュアダックスフンド、シーズー、トイプードルなど超小型犬より少し大きめの犬種におすすめ

外寸:横幅56cm×奥行き27cm×高さ27cm
内寸:横幅53cm×奥行き24cm×高さ24cm
平に折たたんだ時:横幅56cm×奥行き28cm×高さ7cm
推奨体重:8キロ以下
スリーピーポッド クリキットテレイン
ドライブボックスではありませんが、車に取り付けるハーネスタイプです。お散歩に使用可能で、車のシートベルトにも固定できる万能ハーネスです。
カーシートベルトとしての使用について衝突試験済みで、より安全な旅行のための幅広でクッション性のあるエネルギー吸収ベストです。
スリーピーポッド エアーの制限体重をオーバーしている、中型犬以上におすすめです。

【スリーピーポッド クリキットテレインの4サイズ】
- 45-56cm:Sサイズ⇒【楽天】スリーピーポッド クリキットテレインSサイズ
- 55-70cm:Mサイズ⇒【楽天】スリーピーポッド クリキットテレインMサイズ
- 67-82cm:Lサイズ⇒【楽天】スリーピーポッド クリキットテレインLサイズ
- 80-100cm:XLサイズ⇒【楽天】スリーピーポッド クリキットテレインXLサイズ
紹介のページにワンちゃんの胴回りによるサイズの選び方が掲載されていますので、ご確認ください。
非認証製品でも選び方と使い方次第で安全性は確保
もちろん、CPS認証がない製品でも、以下3つの要件を満たせば、日常的な利用には充分です。
- 車両にしっかり固定できること(シートベルト・ISOFIXなど)
- 内部に飛び出し防止リードがあること(ハーネス連結が前提)
- 衝撃吸収・耐久性がある構造(滑り止め、厚めのクッション素材など)
特に、アイリスオーヤマ PDFW-50は、レビュー評価や設計面でも実用性が高く、価格と安全性のバランスが取れた選択肢としておすすめできます。
以下に目的別おすすめ製品をまとめました。ぜひ、参考にしてください。
あなたの目的 | 選ぶべき製品 |
---|---|
万が一の事故でも命を守りたい(小型犬) | スリーピーポッドミニ・エアー(CPS認証済) |
コスパ重視・短距離中心の移動(小型〜中型犬) | アイリスオーヤマ PDFW-50 |
ハーネスで固定して簡単に使いたい(大型犬) | スリーピーポッド クリキットテレイン |
コスパ良し!どれが良いか分からなければアイリスオーヤマ犬用ドライブボックス
アイリスオーヤマの犬用ドライブボックスPDFW−50はこんな方に最適です!
- 「ドライブボックスってまず何を選べばいいかわからない」
- 「とにかく価格を抑えて、安全対策を始めたい」
- 「短距離の送迎(病院・散歩)中心」

コスパの優れているアイリスオーヤマの犬用ドライブボックスPDFW−50ですが、本当に安全性は大丈夫なのか不安ですよね。確かにCPS認証はありませんが、次の注意事項を守り、正しい使い方をすれば、非認証でも安全対策が可能です。
【CPS認証のないドライブボックスを使用する際の注意事項】
- 首輪ではなく必ずハーネスで接続
- 車両にはシートベルトで固定し、助手席や膝上に置かない
- 中型犬(6kg以上)や長時間使用にはやや不向き
アイリスオーヤマの犬用ドライブボックスPDFW−50には3サイズあります。
- Sサイズ(5キロ以下・超小型犬猫用)⇒【楽天】アイリスオーヤマ犬用ドライブボックスSサイズ
- Mサイズ(10キロ以下・小型犬猫用)⇒【楽天】アイリスオーヤマ犬用ドライブボックスMサイズ
- Lサイズ(15キロ以下・中型犬用)⇒【楽天】アイリスオーヤマ犬用ドライブボックスLサイズ
楽天ではレビュー300件以上、評価4.4以上の人気ドライブボックスです。車のシーベルトに固定でき、折りたたみもできる優れモノ!商品の詳細や口コミをご覧なって、愛犬に合うかどうか判断してくださいね!
以上で、犬のドライブボックスの安全性についての解説は終了です。次からは、愛犬とドライブする上で必ず知っていただきたい内容です。
愛犬と安全にお出かけしたいならば、ぜひ、最後までご覧になってくださいね。
愛犬を何もせずそのまま車に乗せるリスクとは?
「ちょっとだけの距離だから…」
「うちの子は大人しいから大丈夫」
と思って、車内で愛犬を自由にさせている。
そんな油断が、重大なリスクを伴う危険行為で大切な命を危険にさらす可能性があるのです。
ここでは、愛犬を何の固定もせず車に乗せることが、どれほど危険で命に関わる事故につながるのか、実際に報告されている事故例や、学術論文による調査データに基づき、そのリスクを紹介します。
リスク①:急ブレーキで犬が凶器となり死亡事故になる危険性
時速40kmで急停止した場合、体重5kgの犬には体重の数十倍以上の衝撃がかかる可能性があると言われています。(実際には200kg程度との専門試算あり)
そのため、固定されていない犬は急停止や衝突時に車内で簡単に吹き飛ばされます。また、シートや膝の上に座らせている場合は、フロントガラスやダッシュボードに激突して大けが、最悪、即死に至るケースもあります。さらに、衝撃で飛ばされた犬が同乗者にぶつかり怪我をする可能性もあります。
また、助手席に固定せずに居た犬が、急ブレーキでフロントにぶつかり、エアバッグが開いて顎や内臓を直撃し死亡したケースも海外では実際に報告されれいます。
「人間用の安全装備が逆に愛犬の命を奪う」そんな悲しい事故が起きているのです。
リスク②:運転手の注意力低下により事故につながる
愛犬が運転中に移動したり運転席に来ると、注意力が散漫になり、重大事故の原因になります。
Kurgoの調査では、約29%のドライバーが運転中にペットに気を取られた経験があり、さらにAAAの調査では「2秒の視線逸らしで事故リスクが2倍に」なると報告されています。
引用元:Doggie Distractions Fact Sheet−Kurgo、Distracted Driving−AAA
つまり、愛犬を自由に同乗させることは、ながら運転状態を誘発し、重大事故を引き起こす大きな要因となると証明されているのです。
リスク③:飛び出し事故・迷子・二次災害
停車後にドアを開けた瞬間、犬が飛び出して逃走し、路上事故や迷子になるケースも後を絶ちません。
また、窓から顔を出していた犬が、突然ジャンプして車外に落下し、他の車を巻き込んでの事故に繋がる可能性もあります。
こうした非衝突型の事故も含め、車内で自由に犬を乗車させている事により、複数の危険が潜んで居るのです。
結論:安全性の高いドライブボックスやハーネスの使用が必須
これらのリスクは、全て、固定しない、対策しないことに起因しています。たとえ短距離でも、絶対安全なんてものは存在しません。万一のときには、安全性の確保された製品で正確に愛犬を固定することでしか守れません。
- 飛び出し防止リード付きの専用ドライブボックス
- 車載用衝撃吸収型ハーネス
- ISOFIXやシートベルトでしっかり固定できる設計
これらの要件を満たした製品を使用することで、愛犬とあなたのドライブが安心で安全なものになることでしょう。
犬のドライブボックスの安全性まとめ
交通事故は一瞬で起きます。実際に事故が起きてしまったあとに後悔しても遅いのです。時間は元に戻れません。
あなたと、愛犬の命を守るためにも犬用ドライブボックスやハーネスで、しっかりと愛犬を固定することで、安心安全なドライブを楽しむことができるのです。
「安全性」を知識で終わらせず、「行動」することが求められています。
犬用ドライブボックスは、単なる便利グッズではありません。それはあなたの大切な愛犬を守る「命のシートベルト」なのです。
だからこそ、愛犬の命を守る第一歩として、「安全性が確かなドライブボックス」を今こそ導入してください。
備えがあれば、“まさか”の瞬間に後悔しません。あなたの選択が、愛犬の未来を守るのです。
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